PerfecTV! IRDの部屋
最終更新日2012年12月20日
【概要】
PerfecTV!とは現在のSKY PerfecTV!が放送開始した頃の愛称である。
なお、2002年現在の社名は「株式会社スカイパーフェクト・コミュニケーションズ」である。
有名企業各社の寄り合いのためか、設立当初から会社名は二転三転してなかなか安定しない。
SKY PerfecTV!ホームページによると、
94/11 (株)ディーエムシー企画設立
95/07 (株)ディーエムシーに社名変更
95/09 日本デジタル放送サービス(株)に社名変更 ※このとき愛称がPerfecTV!になる
96/06 ザ・ニューズ・コーポレーション(「JSkyB構想」)を発表
96/12 ジェイ・スカイ・ビー(株)設立
98/05 日本デジタル放送サービス(株)とジェイ・スカイ・ビー(株)が対等合併
名称は日本デジタル放送サービスを引き継いだらしい 愛称は「SKY PerfecTV!」になる
00/06 商号を(株)スカイパーフェクト・コミュニーションズに変更
PerfecTV!は1996年6月より日本初のデジタル衛星放送を開始した。
ここでは初期の各社受信機を集めてみた。
なお、Perfec TV!の受信機では「チューナー」とは呼ばずに「Integrated Reciever Decorder」を略して「IRD」と呼ぶのが正式なのでここでも「IRD」で統一する。
当初は1衛星のみ(JC-SAT3)での放送であったが、1998年4月よりJCSAT-4による放送も始まった。
初期IRDの特徴としては、とにかく「画像が安定しないこと」につきる。
どのメーカーの製品も普通に視聴しているだけでブロックノイズが大量発生した。
それほど長時間視聴していなくても熱による暴走でハングアップすることもしょっちゅうだった。
リセット操作のために電源ケーブルを何度も抜き差しした人も多いことでしょう。
デジタルCSの特長であるEPG(Electric Program Guide)機能は松下製IRDを除いてどの会社のも使い物にならないほど反応が遅かった。
ページ送りだけでもかなりの秒数を要した。
この時代のIRDで録画予約を行うには相当な忍耐力が必要であった。
他社に先駆け一番乗りで1996年5月20日に正式発表をおこなった
NEC DTE-780(IRDのみ) \58,800
NE-CSA45SU(45cm口径パラボラアンテナ) \オープン価格(1996年7月1日発売)
遅々として進まぬ試験放送に業を煮やしたNECが一番乗りで発売を発表したIRDである。
しかし、現実の発売は本放送が始まる秋以降になってからだった。
愛称を「Parabola Digital」という。
「パラボラアンテナ」を使うので「パラボーラ」なのだろうが、正直、センスを疑うネーミングである。
こちらはIRD単体。
真ん中の十字状に配置されているボタンが特徴的。
余談であるが初期のCATV業者に設置されるIRDは、ほとんどがこのNEC製IRD業務用バージョンであった。
SONY SAS-500JSET \85,000(1996年秋)
ソニーのIRD一号機。
IRD本体とパラボラアンテナ(40cm)のセット販売。
IRD単体もDST-500JS(\75,000)として販売していた。
EPGの反応の遅さは間違いなくナンバーワンの代物。
現在放送中の番組情報を得るのに十数秒はかかった。
次の番組を知るためにページ送りするにも十数秒以上かかっていた。
ソニーのテレビ作りのお粗末さはここから始まっていたと言っても間違いでは無かろう。
天板がものすごく熱くなることでも有名なモデルだった。
うかつに手が触れるものならやけどしそうなほどだった。
本気で目玉焼きが作れるのではないかと思うくらい熱くなるIRDであった。
TOSHIBA CSR-P2 \オープン価格(1997年11月1日発売)
東芝のIRD二号機。
本当はこの前に「CSR-P1」があるのだが、あいにくカタログを持っていないので二号機に登場していただく。
もっとも前面から見た限りでは型番表示が「P2」になっているか「P1」になっているかの違いしかない。
ほとんどのメーカーの二号機IRDは一号機のbug fixとなっていた。
それくらい一号機は安定していなかったのだ。
本機も例外ではなく、すぐにフリーズすることで有名であった。
HITACHI CS-DP70S \88,000(1997年10月)
日立のIRD二号機。
東芝同様一号機のbug fixだと思われる。
一号機はほとんど見た目が変わらない「CS-DP60S \78,000)」というモデルである。
前モデルからなぜか1万円も値段が上がっているのが不思議である。
他社にない日立独自の特長として「外部入力端子」がある。
このモデルはテレビチューナーなのだが外部入力を持っており、本体の電源を切ると自動的に外部入力に切り替わるものだった。
そのためテレビの入力端子に空きが無くてもレーザーディスクプレーヤーなどとの中間に挟めば「セレクタ」として使用できた。
おもしろいアイデアだったと思う。
uniden DS90PJ/UYAT8 \78,000(1997年12月)
unidenのIRD(DS90PJ)とパラボラアンテナ(UYAT8)。
電気量販店コジマ電気のオリジナルモデル。
コジマショッピングワールドチャンネル専用のボタンがリモコンに用意されていた。
PerfecTV!とJSkyBの2衛星対応版。
ただし、別途アップグレードボードとJSkyB用アンテナが必要であった。
業界最速のEPG表示機能を売り物にしていた。
ユニデンはPerfecTV!黎明期に販売攻勢をかけていた。
しかし現在でもそうだが、たいして売れなかった。
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