CVC VIDEOの部屋

最終更新日2001年4月22日

情報御提供はBBSで書き込まれた各氏です。
フナイ製品画像御提供はTNS様です。
キヤノン製品画像御提供はけんぱん様です。


これが幻のCVCビデオだ!!

CVC_1

CVC_2

CVC_3

CVC_4


【皆様からの情報】

★TNS様からの情報

ちょっとだけ見つけたCVC情報です。
CVC(コンパクトビデオカセット) フナイビデオ株式会社
カラーコンパクトビデオ F-812 セット価格399,600円
1/4インチCVCシステム
録画時間 : 30分
テープ速度 : 32.1mm/s
水平解像度 : 220本以上
消費電力 : 8W
本体(2.6kg) : 199,800円(バッテリー,充電器,RFつき)
       普通再生のほかスチル再生,簡易こま送り
カメラ(3.2kg) : 199,800円(6倍ズーム,電子ビューワーつき)
2/3インチビジコン(日立製三電極撮像管)
F1.8 13.5mm-81mmマクロ付きCマウントレンズ
最低照度100ルクス
カセットテープ : 1,800円
小型映画増刊 ビデオ読本 特別号 (1980年7月30日発行)より

★リアルが好き様からの情報

まずCVCというビデオは皆さんがご存じの様に当時すでにあったVHSやBateよりもコンパクトで機動性に優れた物を家庭用に出そうと言うことで船井から発売されました。
当時8mmビデオがまだ出ていなかったので家庭用で機動性に優れ、コンパクトで更に画像が記録できる物と言えば8mm映画用のカメラしかありませんでした。
しかしその反面フィルムメーカーがほぼ独占状態でカメラ、記録フィルム販売していたことでカメラ自体が高かった事。
音が容易に記録できなかった事。
現像に時間と費用が掛かり過ぎた事等々、その他諸々あったみたいです。
そこでこのビデオの登場となるわけですが、このビデオの仕様は以下の通りです。
 *使用テープ幅=1/4インチ
 *記録時間=最大30分
 *水平解像度=約240本
 *色信号記録方式=低域変換方式
 *記録テープ=(記憶が確かなら)VHS,Betaと同等の性能位の酸化鉄テープ
 *ロータリーヘッド=直径およそ5.0cm
とまあこんな感じです。
こうして見るとコンパクトで機動性に優れているだけで後はVHS,Betaと同じ位か、毛の生えた位であり記録時間も中途半端なのでよっぽど動き回る人以外は見向きもしませんでした。
更に編集をしやすいように後で卓上型の編集ビデオまで出ましたが、ブランドイメージが弱いと言うこととあまりCMをしなかった事もあり8mmビデオが出るまでの僅か2,3年間しか売られていませんでした。
このことは地元の県立図書館で保管をしていた ”ラジオ技術・増刊号”(80年−84年の間に出ていた物だったと思う。)に詳しく載っていました。
(他の図書館で保管しているのであれば是非参考になさって下さい。)


【筆者より】

貴重な情報、ありがとうございました。
コンパクトでなかなか使い勝手はよさそうなものだったんですけどねえ。

ところで、1986年10月に韓国の三星電子が世界初の4ミリビデオを発表しています。
DATのテープを使用して、外観は小型のVHS-Cカメラそっくりで2.5インチの液晶モニターやテレビチューナーも内蔵していました。
また、1988年2月には日本のミツミ電機が三星とは違った4ミリビデオを発表しています。
こちらは解像度270本、S/N比45dB以上の画質だったそうです。
1/2インチのビデオはベータ方式でもかなり大きくて使いづらかったのに、非常に高い普及率を達してしまって世代交代の時期を逃してしまいました。
やっぱり手のひらサイズの8ミリビデオ程度の大きさでないと扱いが面倒くさい。(^_^;)
船井のCVCビデオは惜しい規格だったと思います。


けんぱん様御提供キヤノン製CVC

Canon1

けんぱん様のご意見
当時、ビデオカメラで撮影といえば、カメラとデッキの別筐体が当然でした。
このデッキの大きさなら、暫く後にソニーや松下がβやフルVHSで実現してしまうので、CVCは消え去るしかないでしょう。
Canon2

けんぱん様のご意見
キヤノンが販売していたCVC(フナイ方式)ビデオデッキのカタログから、CVC方式の説明図です。
後ろにあるのがVHS。
その背後にトリミングしたのがUマチックカセットです。
カメラ屋さんで入手した昭和56年4月付のカタログです。
本体写真はA4変形版カタログの見開き一杯になってましたので省略させて下さい。
筆者より
都合によりUマチックカセットは省略して掲載しました。<m(__)m>
また、先日雑誌で読んだのですが「canon」は「キャノン」ではなく「キヤノン」であることがわかりました。
うーむ、会社名は奥が深い。(^o^)

船井のカメラの仕様

<情報ご提供は新潟県の戸田春男様です>

FV-812VA
録画再生方式=回転2ヘッドヘリカルスキャンFM変調
信号方式=NTSC
使用カセット=CVCテープ
テープ速度=32.1mm/s
録画再生時間=0.5時間
早送り、巻戻し時間=約3分
映像入力=1Vp-p 75Ω
映像出力=1Vp-p 75Ω
映像S/N=43dB(Yチャネル)
水平解像度=220本以上
音声入力=-20dB(ライン)、-65dB(マイク)
音声出力=-20dBローインピーダンス
音声S/N=40dB
音声周波数帯域=100Hz〜8kHz
RF出力=1および2ch
消費電力=8W(F-812V本体)
電源電圧=100V
許容動作温度=0℃〜40℃
外形寸法=幅110×高さ75×奥行234mm
重量=2.6kg(F812V)
付属品=ACアダプタ他

標準価格199800円
1980(昭和55)年1月発売。F-812Vは電池込み3.2kg

F-812C
方式=3電極単管方式
撮像管=2/3インチ3電極ビジコン
走査方式=525本2:1インターレース
信号方式=NTSC
映像出力=1Vp-p 75Ω
映像S/N=42dB(輝度チャネル)
水平解像度=230本(中心部)
音声出力=-20dBローインピーダンス
自動感度調整範囲=75〜100000Lx(ASC動作)
必要最小照度=75Lx(F1.8)
推奨被写体照度=500Lx(F1.8)
色温度調節=タングステン照明から曇天まで
ビューファインダ=1.5インチ電子ビューファインダ
付属レンズ=F1.8 f13.5〜81mm 6倍ズームマクロ付
内蔵マイクロホン=無指向性エレクトレットコンデンサマイクロホン
電源電圧=DC12V
消費電力=8.0W
外形=幅75×高さ271×奥行431mm(グリップ含む)
重量=2.2kg

標準価格199000円

宇田礼三「ホームビデオ入門基本18章」電波新聞社1981


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