8トラックテープの部屋
最終更新日2002年09月22日
資料御提供は東京在住の山口様です。
【概要】
コンパクトカセットテープがポピュラーとなる以前、カーステレオ市場を支配した規格があった。
それがここで紹介する8トラックカートリッジテープである。
テープ幅は6.25mm。
テープ速度は9.5cm/secであった。
8トラックテープは4本のステレオトラックを持つエンドレステープで構成されていた。
ほとんどのデッキにはSTOPボタンもPLAYボタンもなかった。
どうやって再生するかというと、カートリッジテープを機械に差し込むと自動的に再生が始まり、再生を止めるときはカートリッジを取り出すという強引なものであった。
8トラック以前には4トラックテープもあった。
4トラックをステレオ化したのが8トラックである。
トラック間切り替えボタンを押すことにより瞬時に別の曲に切り替えることができた。
ただし曲の頭からではなく、途中からである。
この瞬時切り替え機能がウケて、カーステレオ市場撤退後はカラオケ市場でポピュラーになった時期もある。
しかし、これもその後CDやLDに押されてあっという間に絶滅した。
この間、メーカーも8トラックをなんとかオーディオハイファイ用にしようと努力した時期もある。
アカイとビクターが熱心で8トラックカートリッジテープデッキまで販売した。
だが市場には受け入れられなかった。
エンドレステープは個人が録音用途で使用するには不便だったからである。
ちなみに、アカイのX-2000SDというモデルはオープンリールと8トラックカートリッジとコンパクトカセットの3つのデッキを組み込んだ一体型であった。
82 COMPONENTS LINE-UP誌に載っていた8track tape deck
ビクター ED-241 \44,800(1982/10)
コンポーネントにマッチする高度な基本性能を備えたステレオ8録音・再生デッキ。
連続使用に強い堅牢なメカニズム。
低歪率、高SN比のアンプ回路内蔵。
クラリオン ML-2000A \29,800(1982/10)
お手持ちのステレオやラジカセにセットするだけで、カラオケプレイが楽しめます。
エンドレス方式ですので、BGMとして何時間でも演奏が可能です。
また、早送り、頭出しボタン、プログラム切換えボタンなど、操作も簡単。
ローランド RK-1500 \198,000(1982/10)
40W+40W(R.M.S.)の大出力。
大宴会場でも余裕のパワーです。
お客様の声にぴったりの音質がワンタッチで選べるボイス・セレクター付き。
4曲入りテープと8曲入りテープが使えます。
マイクは2本同時に使用可能。
ローランド RK-2000 \265,000(1982/10)
8トラ・デッキを2台組み込み、1台が演奏中、もう1台で選曲、1組終わればボタン一つで次の曲を演奏。
80Wの大出力は宴会場でも余裕たっぷりです。
マイクは3本同時に使用可能。
4本ボイス・セレクター付き。
写真はソニーの8トラック生テープ。
録音する前に未録音部分をどうやって見つけたのか、どなたかご存知の方は教えていただきたい。
と、書いていたところ、Wagatsuma様から情報をいただきました。
8トラックのテープは、エンドレス・テープ(メビウスの輪みたいに、ただし、常に片面だけが再生ヘッドに当たるしくみですが)になっていて、スタート位置にはアルミ箔のテープが貼ってあります。
そのアルミ箔テープの位置がセンサーに触れるとそこでテープが停止します。
そこから、テープの録音時間を計りながら録音して行きます。
録音は8トラック分なので、ステレオで4曲を一つのカセットに入れてチャンネルスイッチ(再生ヘッドが上下に動く)で選曲してからスタートさせます。
時間が来てスタート位置にくれば選曲が一つ送られるしくみの再生装置が多かったと思います。
このテープの方式の利用範囲は、カーステレオ、店のBGM放送装置(曲や閉店のアナウンス)、後にはカラオケテープとして復旧しましたが、カーステレオはカセットテープへ、カラオケはレーザーディスクへと、取って代わっていきました。
以上、私の記憶の範囲で....
G-40 \1,100(1978/10)
G-60 \1,400(1978/10)
G-80 \1,700(1978/10)
いずれもテープ厚は36μmで、ベースにはポリエステルを使用していた。
包装も紙ケースということで、時代が忍ばれる。
資料提供はQuad66様です。
SONY TC-835 \39,900('81/06)
好きな音楽でも聴きながら・・・。
録音機能も備えた8トラックデッキ。
●市販ミュージックテープ再生はもちろんのこと、録音機能も備えています。
●EACHモードでは各プログラム終了でストップ、4→1モードでは第4プログラム終了でストップ。CONTモードでは連続再生の3モードセレクター付き。
●どのトラックのプログラムでも自由に選択できるプログラム・トラック選択ボタンと表示ランプ。
●それぞれのモード(CONT除く)ごとに、プログラムが終了すると自動的に停止するオートストップ機構。
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