High-Com2

最終更新日1998年8月8日


【概要】

資料御提供は笠原様です。

High-Com2
High-Com2 Noise Reduction System \69,800(79/10)

音変わりのしないノイズリダクションシステム。
西独テレフンケン社との共同研究が生んだHigh-Com2

ノイズの低減自身はそれほど困難なことではありません。
しかし、それに伴うカラーレーションやブリージング(息継ぎ現象)の発生を防ぐ方が至難のわざといえます。
Nakamichiは早くからこの問題を直視し、プロ用ノイズリダクションシステムの開発実績を持つテレフンケン社との共同開発を進めてきました。
その結果、周波数2分割方式による新しい圧縮・伸張機能を持つICの開発に成功。
原音をそこなわないノイズリダクションシステムを誕生させました。
それがHigh-Com2です。


【新製品ニュースより】

High-Com2

ノイズリダクション・システムは、一般的に入力信号を圧縮して録音、伸張して再生しますが、無信号、または信号レベルが小さいときにノイズレベルを低下させ、信号のある時は、マスキング効果によってノイズが聞こえないという、聴感上の心理音響的な要素を応用しています。
このために電気的な測定上の静特性がよくても、楽音の場合、急激に不規則な振巾をするため、聴感と一致しません。
High-Com2は、これらのことから、さまざまな楽器の録音、再生において、聴感上の音色の変質を抑えるために、電気回路と心理音響学を駆使しており、西独テレフンケン社のプロフェッショナル用ノイズリダクション・システムTelcom C4におけるノウハウを応用して、ナカミチとテレフンケンの技術陣により、共同開発されました。

compress/uncompress

ノイズリダクション回路の動作が、信号の立ち上がりに対して、遅れを生じると、特に高音部は音色が変質します。
逆に速すぎると、低音部の歪み成分が増加します。
High-Com2は、全周波数帯域を2分割し、低音部、高音部に適した動作速度を設定し、音の変質や、ハイレベル時の飽和などをなくしています。
また、全周波数帯域を1度に、圧縮、伸張すると、低音信号により高域が変調されたり、あるいは、その逆も発生したり、カラレーションとともにブリージング現象(ノイズ息衝き)となります。
さらに、低音部、高音部、それぞれに圧縮、伸張を変え、聴感上の音響特性向上を図っています。
圧縮、伸張の度合いは、入力信号の周波数とレベルに応じて変化します。
基本的には、1/2に圧縮、2倍に伸張するわけですが、低域で少なく、高域では低いレベルまで圧縮、入力レベル-40dB以下では圧縮しない方法を取りました。
周波数が高くなると、伸縮動作の開始点が低いレベルに移行し、高域の録音レベルを下げるように働きます。
テープデッキの飽和レベルは、一般に高域で低いことを考慮した結果です。

※High-Com2のHighは高性能、高忠実度を表し、ComはCompander(Compressor(圧縮器)とExpander(伸張器)の合成語)のComをとったもので、2は周波数2分割方式を意味します。

frequency allocation


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