ラテカセの部屋
最終更新日2001年06月30日
資料御提供はけんぱん様です。
【概要】
カセットテープ需要が旺盛だった70年代後半。
世の中学生・高校生たちにはラジオカセットテープレコーダー、いわゆるラジカセが大流行していた。
そんな中、ラジカセの差別化を図るため、テレビ機能を付加させたのがラテカセである。
【けんぱん様のご意見】
【80年代の合体家電・ラテカセ】
70年代に登場したラジカセなる合体家電こそ、家族の一人一人が好きな時に好きな場所で好きな音楽を聴くことを可能にした、実質的にはじめてのゼネラル・オーディオだったと言えるのではないでしょうか。
ラジカセが市民権を得たのを横目に、誰もが次に考えたのがTVとの合体。
当時まだ高価なVTRとの合体ではなく、ラジカセに数インチのディスプレイ(初期は白黒管)を取り付けた形態で各社から商品化されました。
しかし、TVはやはりある程度の大きさの画面と良質のアンテナに接続する据え置きが重要だと考えられたのか、市民権を得るには至らず、姿を消します。
20世紀末には再びDVDと合体したラジMDが登場しましたが、果たして市民権が得られますかどうか。
VICTOR M-88 \69,800
VICTOR M-8000 \129,000
VICTOR CX-600 \145,000
ラテカセに最も積極的だったのがビクター。
ラテカセは同社の商標です。
最初は白黒管+モノラルラジカセという形態だったのが、ラジカセの潮流にあわせてステレオ化。
さらにTVの音声多重放送開始に対応し、カラー化に至ります。
SONY Jackal FX-300 \61,800
SONY TRYZEE \77,800
この分野ではビクターのラテカセや日立の見聞録に先行を許したSONYですが、場所を取らない箱形ボディで登場させたのがJACKAL。
ちょっと、当時人気のBCLラジオ Skysensorシリーズの雰囲気です。
ステレオ化、音声多重放送オプション対応で登場したTRYZEEは、逆に場所を取らざるを得ないスタイルでしたが、黒ばっかりのラジカセ群の中でメタリックな外装は目を引きました。
National Transam \69,800
National STEREO Transam
小型白黒TV単体では、高見山関(現:東関親方)のタップダンスのCMで名を馳せたトランザム・シリーズで揺るぎない地位を築いていた松下電器ですが、ヨコの連絡が悪かったようで、録音機事業部のラジカセ・カタログにテレビ事業部の商品が載ることは少なかったようです。
もちろん、大・松下電器ですから、ラテカセもぬかりなく商品化しており、ステレオ・ラテカセ1号機などラジカセとしてもかなりの薄さを実現したディスプレイが注目だったのですが、影まで薄かったような気がします。
TOSHIBA Cityboy 4V-MX4 \129,800
ラテカセが消えつつある頃、東芝のラジカセ・カタログの隅にあった「シティボーイ」です(この言葉自体、大竹まことか、エノケンの「モボ」に匹敵する死語ですが)。
カラー管、音声多重対応は当然。
特筆すべきは、テープデッキがCカセットではなく、マイクロカセットだった、ということ。
マイクロカセットのステレオ製品といえば、当初は三洋やアイワ、松下製品しかなかったのですが、このシティボーイはなんとテープセレクタまで装備し、メタル・マイクロカセットも使えるという凄いラテカセでした。
「ラテカセ」よりも「メタル・マイクロカセットの部屋」で扱うべきですかね
【筆者より】
またまた貴重な資料をありがとうございました。
1台でラジオが聴ける、テープが録再できる、そしてなんといってもテレビが見られるというのは子供心にとても魅力的に見えました。
しかし、今の感覚から見てもとてつもなく値段が高いですね。
これじゃとてもヒットするはずがないですね。
東芝のマイクロカセット付きラテカセは知りませんでした。
【DeForest様のご意見】
ラテカセ((R)JVC)な部屋拝見しました。
ワタシのページでやっているコンテンツ(韓国CM集)の関連で収集したもので1980年の韓国製ラテカセの新聞広告がありましたので
ここから落として使ってください。>松岡様
LG GS-5 \不明
金星社(現・LG電子)の「GoldStar・ラテカGS−5」という製品です。
当時の金星社(LG電子)は日立と提携していて日立からの技術導入で製品を作っていましたので、これもほぼ見聞録の韓国現地生産版と
考えて間違いありません。
下の大きなコピーは「ラジオ+テレビジョン+カセット、ラテカGS−5」、ひとひねりもなくそのまんまですね。(笑)
【筆者より】
日本国内ではなかなか見られない貴重な韓国の広告ですね。
これだけ巨大ですと持ち運びはさぞかしたいへんだったと思います。
あちらでも売れなかったんでしょうねえ、きっと。
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