特別企画・アナログスチルビデオカメラの部屋

最終更新日1999年4月7日


【概要】

今、大ブームのデジタルスチルビデオカメラ。
だが、それ以前に存在していたアナログスチルビデオカメラを御存知だろうか?

mavica

SONY Mavica MVC-C1 \69,800(1988/12)

これがソニーが1988年に発売したアナログスチルビデオカメラ「Mavica」。
商品名「マビカ」は3.5インチフロッピーディスクに記録するデジタルスチルビデオカメラとして今、復活している。

ソニーが提唱していた2インチフロッピーディスクを用いて50コマの記録ができた。

再生はアダプターをつけて通常のNTSCテレビで見ることができた。
当初は音声は入らず映像のみであったが、後年にモデルチェンジし、音声も入るようになった。
肝心の画質はフィールド記録であるため、垂直解像度が256本しかないのでハイバンド記録でもおそろしく汚かった。
ズームも付いていなければ、ピント調節もできない。
レンズ付きフィルムの廉価版とほとんど同レベルの機能しかなかった。

ちなみに筆者はなんと一時期、こいつを所有していたのである。

いまでこそミノルタα5700iを駆使して世界を旅している私であるが、最初に手にしたスチルカメラがこれである。
現像の必要が無いということで購入したのだが、あまりの低画質ぶりにすぐに使わなくなった。
たまたま手にした「写るんです」の画質の良さにやっぱりスチルカメラは銀塩フィルムに限ると認識し、α5700iを購入したというものである。
VHSの使い込んだテープでの三倍モードの絵といえばそのひどさがおわかりいただけるだろうか。

一時期はキヤノンや京セラも参入し、盛り上がりを見せたアナログスチルビデオカメラであったが、やはりあまりの低解像度ぶりにすぐに各社撤退した。
JRのkioskでも2インチフロッピーが買えた時代があったというのも不思議な気がする。
この2インチフロッピーディスク、3.5インチフロッピーディスクのさらに後継を狙ってソニーが開発したものであった。
しかし同社のワープロPRODUCEシリーズに使われたくらいで誰も見向きもせず、ひっそりと消えた。
容量はアンフォーマット時で1メガバイト。
意外に大容量だったりする。
ソニー以外でもTDKもディスクを供給していた。
ソニーに限っては、わざわざワープロ向けの「データ用」、マビカ向けの「映像用」と二種類発売している。
なお、ディスクに関しては今でも二種類売っている。
TDKはデータ用、映像用などと分けたりせずに同じもので代用できるとカタログには書いてあった。


MVC-A10
MVC-A10 \86,800(1989/09)
音まで写せる写真機、サウンド・マビカ。
というわけで、静止画だけでなく、10秒間の音声が取れるようになったマビカである。
カタログコピーでは「21世紀を記録するメディア」だそうである。
2 inch Floppy Disk
VFD-50 \1,050
このソニー独自規格の2インチフロッピーディスクに記録する。
映像だけなら50枚、すべての映像に音声をつけた場合には25枚の撮影が可能であった。
カタログによると「電子スチルカメラ懇談会」というのもあったようである。
Remote Control
RM-C1K \7,000
何とワイヤレスリモコンも使えた。

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