DCCのパンフレット

最終更新日1998年4月26日


【概要】  情報御提供は神奈川県の小田様です。

松下電器の宣伝パンフレット

matsushita


21世紀を目の前に提案します。
音楽ソフトウェアのための新しいデジタルフォーマット

deck
A New Music Software Digital Format for the 21st Century
DCC(デジタル・コンパクト・カセット)システムはオランダ・フィリップスと松下電器が共同開発した新テープ・メディア。
最先端のデジタル技術による記録方式と薄膜ヘッドメカで、コンパクトカセットの扱いやすさはそのままに、CDと比べても遜色の無い高音質を録音・再生できます。
また、従来のカセットとの上位互換性も魅力。
DCCデッキでは、DCCテープのデジタル録/再はもちろん、従来テープも再生できるため、現在お持ちのミュージックカセットテープ、ホームレコーディングテープなどをそのまま楽しむことができるのです。
全世界でのコンパクト・カセットプレーヤ需要が年間2億セット、コンパクトカセットテープは30億巻....オーディオ・メディアのひとつとして、今や欠かせないカセットシステム。
DCCは、これを継承した上で、デジタルサウンドを気軽に楽しめる、まさに新時代のサウンドフォーマットといえるでしょう。

DCCの基本的仕様
チャンネル数左右2チャンネル
オーディオ周波数帯域5Hz-22,000Hz(サンプリング周波数48kHz)
ダイナミックレンジ105dB以上
全高調波歪率92dB以上
ワウフラッタ水晶発振器の精度による
標本化周波数48kHz,44.1kHz,32kHz
高効率符号化方式PASC方式
オーディオ信号のビットレート384kビット/sec
誤り訂正符号2重訂正化Reed-Solomon符号
変調方式8-10変換
録音時間往復90分(120分将来)
テープ幅3.78mm
テープ速度4.76cm/sec
トラック数デジタルメイントラック8トラック、制御信号1トラック


メカニズム&テープ
tape

DCC/従来カセットを自動検出&互換するトランスポートメカニズム
DCCのテープスピードは、従来カセットテープと同じ4.76cm/sec。
テープ走行メカニズムも従来とほとんど同じです。
テープを挿入すると、DCC/従来カセットを自動検出し、切換えます。
DCCカセットは互換性を保つため、従来カセットとサイズは同じですが、形状面では大幅にデザイン変更。
積み重ねやすいフラット型とし、スライドシャッターでテープをゴミやキズから守るほか、耐熱素材によるカセットハーフを採用。
さらに、タイトルラベルのスペースを大きく取ってラベルデザインの自由度を高めました。
また、DCCテープはビデオ用テープと同クラスの特性を持ち、テープ長は、最大往復90分(将来は120分)になる予定です。

薄膜マルチトラックヘッド
半導体技術の進化が実現させた超精密薄膜ヘッドによるマルチトラック記録
track pattern

DCCメカの中心は、半導体技術を生かした薄膜ヘッド(固定)。
A/B面それぞれに9トラックが水平記録され、うち8トラックは音楽信号用、1トラックは、制御信号用に使われます。
また、ヘッドの上半分をデジタル録音/再生、下半分をアナログ再生用に使うことにより、DCCテープ/従来カセットテープの互換が可能になりました。
また、DCCカセットはハブ穴が貫通していないので、カセット反転の替わりに、ヘッドが反転するオートリバース機能がDCCプレーヤには必ず用意されます。

新しいデジタル記録方式
digital format

人の”聴感”に基づいた高音質符号化方式PASC
DCCに使用されるデータは、CDのわずか1/4。
この情報量で、CDにひけをとらない高音質を可能にしたのが、新デジタル符号化方式PASCです。
原音から、もともと人の耳には聞こえない領域や、他の音に隠れてしまう領域は処理せず、可聴域信号のみを記録。
人の”聴感”を基準にした、高効率かつ高音質の録音/再生方式です。
PASC=Precision Adaptive Sub-band Coding


広がるハード&ソフトの楽しさ

ハードの展開につれて、室内、野外、車内へと、デジタルの楽しさが拡大
figure

DCCは、アナログとデジタルの架け橋として、オーディオの楽しみを広げます。
アナログ/デジタル双方のソフトを聴く楽しみ。
BS、CDなど、高音質デジタルソースから、デジタル・ホームレコーディングする楽しみ。
デッキをはじめ、ヘッドホンステレオやカーオーディオへといったハードの展開によって、室内・車内・屋外とハイクォリティな音楽空間が広がる楽しみ。
扱いやすく気軽なデジタルサウンドDCCは、従来の音楽資産を基本に、新しい音の世界を拡大・展開することができます。

世界の主要ソフトメーカーが賛同。
ソフトも続々登場予定
cassette

DCCは、フィリップスをはじめとする世界の主要ソフトメーカーの賛同を得て、ハード発売と同時に、まずは500タイトルのミュージック・テープを発売。
その後も、新しいソフトが続々と製作される予定です。
ソフトの価格も、従来カセットに比べてさほど高価にはなりません。
さらに、今お持ちのミュージック・テープやオリジナル・テープをそのまま楽しめますから、ライブラリーを一挙に増やすことができます。
また、扱いなれたカセット・システムで誰でも簡単に、デジタル・ホームレコーディングを楽しむことができますから、ソフトの充実はいっそう速やかになるでしょう。


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