Technices ELCASET

最終更新日1998年8月16日


【Technices ELCASET】 情報御提供はけんぱん様です。

Technices RS-7500U

ステレオエルカセットデッキ RS-7500U \128,000

FGサーボDCモータと録再独立の3ヘッド方式などの採用により、オープンリールに匹敵する高性能を得たエルカセットデッキです。
●クリック音を防ぐ純電子式ミューティング回路内蔵
●テープの種類に応じたバイアスとイコライザに自動切換が可能
●トルクリミッタ機構装備
●テープをカセットシェルに巻き込んでから放出するイジェクト方式採用
●メモリーリワインド機構装備

■RS-7500U主な定格
ヘッド構成:録音用=高精度パーマロイ、再生用=高純度パーマロイ、消去用=フェライト
使用モータ:FGサーボDCモータ×1
周波数特性:TYPE-2,3=25〜22,000Hz±3dB
SN比:TYPE-1=60dB,TYPE-2/3=63dB
ワウフラッタ:.06%(WRMS)
消費電力:約20W
寸法:450(W)×254(H)×340(D)mm
重量:約14kg

【けんぱん様の御意見】

松下の「普及タイプ」RS-7500Uです。
考古学の部屋に記事が紹介されている「高級タイプ」RS-7900Uなるデッキは、前後のカタログには出てきませんので、結局販売されなかったと思われます。
とにかくデカいのですが、立派さという点では、あの高さにローディング機構を収めたソニーのほうだと思えますし、オペレーションがピアノキー式なのも泣けます(後にソニーもEL−4に採用しますが)。
取り出しはさすがにテープがハーフに収まるのを待って行われる機構のようですから、少なくともEJECTだけはモーター・アシストがあったと思われますが、それがわざわざ「本機の特徴」として挙げられているあたり、やはりソニーのほうが画期的な気がします。
当時、松下はデッキのソフトタッチ・オペレーションがそれほど得意でなかったのか、同時期のオープン・デッキU−38(RS-1500U)も、まだリレーを多用した回路でした。


Technices tape

テープ幅が6.3mmでサイズは文庫本(A6判)の大きさのカセット方式テープです。

RT-60XDLC(TYPE-1) \1,500
ローノイズハイアウトプットタイプテープ
録音時間 往復60分

RT-60EXLC(TYPE-2) \2,500
中低域用、高域用それぞれに適した磁性材を用いた2層塗りテープ
録音時間往復60分

RT-60XALC(TYPE-3) \2,500
コバルトイオンを吸着させた新しい磁性材を採用。
録音時間往復60分

【けんぱん様の御意見】
松下のELカセットテープ
3タイプ揃ったテープのカタログです。
タイプ2(Cカセのtype-3相当)は間違いなくソニーのOEMですが、遅れて発売されたコバルト・ドープの酸化鉄磁性体のタイプ3(同type-2相当)テープはどこの製造だったのでしょうか?
当時のソニーのハイポジのCカセットといえば二酸化クロム磁性体の「CR」でしたから。


オーナーの声

【情報御提供はkikuta様です】

Technices RS-7500U 前オーナーはテープ紛失のため、動作未確認という状態で私の所へ来ました。
メカ部はACCと同じくキャプスタンとピンチローラーは片方だけです。
(テープ上フタを上げるためのシャフトは両方に付いています)
操作部はオールメカニカルです。
イジェクトを押すとピンチローラーが「ギュイ」という音と共に下がり、フタを完全に閉めるとまた「ギュイ」と音を立ててでテープが半ローディング(ポーズと同じ様な状態)になります。
このデッキはNRを一切装備していないため同条件でAL−700との比較テストを行ってみたのですが、音的にはほとんど差は出ませんでした。
(但し相性が悪いのか、お互いのデッキで再生すると高音が全く出ないモゴモゴした音になります)
デザイン的にはプロ仕様を匂わせるフックと色分けされたテープポジションランプが目を引きます。
しかし、当時のオーディオはシルバーがメインだったため、ブラックのフロントは好みが分かれたと思います。
またサイズはAL−700と同じく高さがあり(約24cm)、機能的にもベーシックモデルに位置するため、現在も動態保存されている方はソニーのエルカセより少ないのではないでしょうか。


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