最終更新日2002年01月02日
コンパクトカセットテープ再生にはつき物の「シャー」というテープヒスノイズ。
今ではどのメーカーのカセットデッキにもドルビーNR(B-type)があたりまえのように装備されているが、業界標準だったドルビーBタイプNRの次の覇権をかけて各社が独自のNR規格を提唱して競った時代がある。



デリンジャー発見! 資料御提供はQUAD66様です
| 勝間様からのsuperANRS情報 |
カタログが手元にありませんので記憶のみの情報です. ANRSに関しては,Dolby-Bと同じような動作をするとビクターのカタログにのっていました. その後,拡張バージョンとしてSuperANRSを開発しています. これは,高域の高いレベルの信号を低くして録音. 再生時には,その分を持ち上げるというもので,Adresの機能を高域だけに限定したものです. 採用はビクターだけでしたね. 最初に搭載されたのは,生録デッキのKD-4(\79,800)でした. その後,おおくのカセットデッキに搭載されましたが,Dolby-Cが登場したころに,Dolby社となんらかの協定を結んだはずです. その後のデッキには,ANRSとドルビーマークが仲良く載ってましたが,同じような動作をするDolby-Cの普及によりあっという間に消え去りました. (一時期Dolby-CとSuperANRSは互換性があるという噂がありましたがその真相は?) ついでにこのシステムは,高域の位相特性が悪かったせいかSuperANRSをつかうと定位がわるかったような気がします. |
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ハイコム2の動作原理は次の通り。

ちなみに東芝はラジカセにまでアドレスを装備していた。

| けんぱん様のご意見 |
デッキのNR戦争華やかりし頃、ラジカセもSONYのZILBAPに始まる大型化、多機能化競争が盛んでした。 ダイヤトーンやデンオン・ブランドのラジカセまで登場してファンを嘆かせた一方、東芝もラジカセにadresを搭載する暴挙に出ました。 写真はその第1号「ボムビート・adres」です。 ドルビーC搭載ラジカセは、ずっと後年の松下のCDラジカセが初めてだったと思いますが、ソニーあたりにあったような気もして、自信ありません。 ![]() 時代の徒花として散ったadresでしたが、なんと第2,第3のラジカセまでありました。 その名は「MacKenzie」。 カタログ上の占有面積があまりに大きかったので表紙写真にとどめますが、Wカセット機とグライコ搭載機(たった4バンドでグライコを標榜するなんてあんまりだと思ふ)。 この粗い写真から、前面の自慢げなadres表示が見えますでしょうか。
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ベータハイファイ以前のベータ方式ノーマル音声ステレオビデオには、ベータノイズリダクションという圧縮伸張タイプのノイズリダクションが装備されていた。
ベータハイファイ音声でも何かしらノイズリダクションが使われているようだが、独自開発のNRといった程度しか情報が無い。
VHSのノーマル音声ステレオビデオにはドルビーNR-Bタイプが使われていた。
VHSハイファイの松下製1号機にはdbxが使用されていた。
8ミリビデオのAFM音声にもNRが使われているらしい。
レーザーディスクのノーマル音声(FM音声)にもCXノイズリダクションというちょっと変わったNRがついている。
dbxとadresに関しては、それぞれ「disc position」なるものがあり、ユニットとして使用できた。
adresレコードに関しては、確かに東芝EMIから以下の3枚が発売されていた。
けんぱん様御提供の資料でアドレスミュージックカセットの広告がありました。

dbxレコードに関しては、テクニクスのカタログにはそのようなレコードが発売中である旨が記載されていたのだが、具体的なタイトルや型番などはなく、本当に発売されていたのかどうかは私の長年の疑問であった。
79年12月25日 日経産業新聞
アイワはこのほど西独のテレフンケン社と、カセットテープデッキと接続すること により、カセットテープ特有の雑音を低減させるノイズリダクション(雑音低減)シ ステムの技術導入契約を結び、来春をめどに雑音低減アダプタを商品化する方針を固 めた。
80年6月3日 日経産業新聞
アイワは、ハイコム方式による雑音低減(ノイズリダクション)システム「HR− 7」をこのほど発売した。
よくノイズリダクションは「必要悪」といわれている。
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